土木現場で「敷板」と聞けば、まず敷鉄板を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
長年使われてきた実績があり、重機の走行や作業ヤード、仮設道路など、さまざまな現場で活躍してきた敷鉄板。もちろん、これからも土木現場に欠かせない資材の一つです。
しかし今、「敷板は鉄でなければならない」という当たり前に、新しい選択肢が生まれています。
それが、木材CLTを活用した「ハイパーCLT敷板」です。

ハイパーCLT敷板は、木材を直交方向に積層したCLTを土木分野へ活用した敷板で、仮設道路、搬入路、材料ヤード、重機作業ヤード、仮設駐車場、作業員通路など、幅広い用途で使用できます。
大きな違いの一つが重量です。5×10版は約230kg、5×20版は約460kg。比較的軽量なため、小型重機でも設置・撤去しやすく、現場内での移設にも対応しやすいことが特徴です。
輸送面でもメリットがあります。5×10版なら15t車で最大60枚を運搬できるため、大量に敷設する現場では搬入車両の台数削減につながる可能性があります。資材単価だけではなく、輸送、荷下ろし、設置、撤去まで含めて考えることで、新しいコストの見方もできます。
さらに、木材だからこその付加価値もあります。夏場の敷鉄板と比較して照り返しや輻射熱を抑えやすく、金属音も発生しにくいため、熱中症対策や近隣への騒音対策としての活用も可能です。木材によるCO2固定や景観への配慮など、環境面でのメリットも期待できます。
もちろん、すべての敷鉄板をCLTへ置き換える必要はありません。
負荷が集中する場所には敷鉄板、軽量性や環境配慮を生かしたい場所にはハイパーCLT敷板というように、現場条件に合わせて使い分ける。それだけでも仮設計画の幅は大きく広がります。
ハイパーCLT敷板は、**国土交通省NETIS登録技術「TH-250021-A」**です。NETIS登録技術として、公共工事の新技術活用や創意工夫にも活用できます。
これまで「敷板=鉄」が当たり前だった土木の世界に、「木材」というもう一つの選択肢を。
ハイパーCLT敷板が広がることで、数年後には「現場に合わせて鉄とCLTを選ぶ」ことが、新しい当たり前になっているかもしれません。